あせらない。欲ばらない。ピアノの練習のコツ。

年末から、

あせらない。
欲ばらない。

練習を心がけています。

そして、生徒さんにも
「あせらなくていいんだよ。」
「欲ばらないでね。」

とレッスンで伝えています。

あせらず丁寧に、頭と身体に記憶させよう。

「あせらない」とは、

今弾いている部分を、
一音一音
丁寧にじっくりと時間をかけて

身体に
繰り返し焼き付けていく

ということです。

まず、頭の中で
音と鍵盤をリアルに思い浮かべます。

同時に
指の動きや、
鍵盤上での両手の配置、
身体の軸の移動などを
実際に指を動かしながら確認します。

こんなことを丁寧にやっていたら
なかなか先に進まないじゃないか!」

と思われるでしょうね。

ごもっともなご意見、ありがとうございます。
いいんです、それで。

「欲ばらない」
ことが大事なんです。

ゆっくり丁寧にさらっていると
上手に弾けるようになってきますが、
同時にだんだん疲れてきます。

さっきまで難なく弾けていたのに
急につまづき始めて弾けなくなってきたら

その部分は、
「今日は練習終了!」の合図です。

弾けなくなったら、終わりの合図。脳はウソをつかない。

脳みそは間違いなく飽きています。
だから、もう弾かなくてOK。

他の部分や他の曲を練習するなり、
もうピアノは弾きたくないなと感じるなら、

さっさとやめて、他のことをやりましょう。

脳みそは、正直です。
飽きたことはやりたくないんです。

やりたくないことは無理してやったところで
脳は覚えてくれないんです。

言ってみるなら、
お腹いっぱいなのに、

「もっと食べなさい!」
って言われてるようなもんです。

食べたくないし、
むしろ食べられないですよね。

無理して食べたところで
お腹を壊してしまうか
吐いてしまうでしょ。

脳も同じなんです。

「楽しい」をキープするために。飽きたらやめることが大事です。

わたし自身は、

ピアノを練習したり
本を読んだり
動画で勉強したり
音楽を聴いたり


を、気の向くままに組み合わせています。

あとは、
違うタイプの曲を
いくつも同時進行で練習するとよいですね。

これだと、飽きずに楽しく練習できますよ。

楽しいなー♪
という状態をいかにキープするか
が、学習のコツですね。

インスピレーションやアイデアも
楽しんでいる時にしかやってきません。

いさぎよく、練習をストップする勇気

を持ちましょう。

効率よく学んだり、習得するためには、
終わるタイミングも大事ですよ。

そうは言っても、早く仕上げたい!そんな時に効果的な練習法。

とても意欲のある人なら、
「早く仕上げたいよー!」
という気持ちになって当たり前ですよね。

あとは、発表会や次のレッスンに、
絶対に間に合わせないといけないなど、
仕上がりの期日が決まっていると、
そんな呑気に構えていられないのが現実です。

「じゃあ、そういう時どうしたらいいの〜?」
という疑問にお答えしましょう。

それはズバリ…。

「スキマ時間を上手に使おう!」
です。

スキマ時間は、探してみると意外とたくさんあるものです。

・トイレの中で
・電車やバスの待ち時間に
・お風呂に入りながら
・歩きながら
・テレビのCM中に

頭の中で、練習した箇所を鳴らしてみたり、
実際に指を動かしてみたりといった
イメージトレーニングは
ものすごく効果が高いです。

これなら、ピアノがなくても練習できます。

せっかく努力して覚えたことも、
時間が経つにつれてどんどん忘れてしまうので
忘れないようにちょこちょこ思い出してあげるといいんです。

→忘却曲線についての過去の記事はこちら

すき間時間を有効に使うためのアイテムも、
用意するといいですよ。

[スキマ練習に必須のアイテム]

・苦手な部分の楽譜のコピー
・苦手な部分を正しく弾いて録音したもの
(スマホに録音するのがおすすめです)

・曲全体の音源
(最近は、YouTube や音楽ストリーミングアプリなどの無料の音源がたくさんありますよね。)

また、楽譜のコピーの代わりに、
自分で楽譜を書き写してみるのも
とてもおすすめです。
(写譜といいます)

見落としがちな楽譜上の指示、
例えば

強弱記号や楽語
アクセントやスタッカート
スラーやタイ
音符の長さなど


に気づくことができます。

ピアノの練習は、
ピアノに向かって弾くことだけが練習じゃない
ってことですね。

実際の効果を検証してみました。これはすごい!

まる1週間、
徹底してイメージトレーニングを
生徒さんに試してみました。

なんと、弾けるようになる確率は、

ほぼ100%でした。

生徒さん自身も、ビックリしていました。
(私もびっくりですが。)
そして、なんだかうれしそう。

意外にも、みんな真剣に取り組んでくれるんです。
音が出ないので、集中していないと、
自分がどこを弾いているのか分からなくなるからでしょうね。

ちなみに、わたしもこれまでになくハイスピードで、
バッハの練習が進んでいます。

しかも、細かい表現も
早い段階からできるようになってきています。

そして、なによりうれしいのが、
翌日もちゃんと覚えている
ということ。

完全に覚えているとまではいきませんが、
以前に比べて、明らかに定着率が高いです。

これは、本当にすごいです。
ぜひお試しあれ。

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2021.1.22

譜読み, 大切なこと, 練習法