耳で踏むペダル。ホールの響きを再現する。

発表会など、人前でピアノを演奏する際に、
あれ?お家や教室のピアノと全然音が違うんですけどっ‼︎

と、一瞬パニックになった経験、ありませんか?

特にペダルは顕著です。
散々練習したペダリングなのに、響き過ぎて(あるいは全然響かなくて)同じ効果が出せず、試行錯誤してる間に演奏が終わってしまうこと、私もよくあります。

ペダルの深さや硬さ、響き具合に加え、会場の音響効果なども影響しますので、本当に個体差が激しいです。
(リハーサルはしますが、お客さんが会場に入ると音の響きがまた変わるので、結局振り出しに戻ります)→経験を積んでいくと、客入り後の響きを予測しペダリングを調整しながらリハーサルをするということも可能になりますが、私もまだまだ修行中です。

ピアノを持ち歩けない以上、避けられない(克服しなければならない)課題かと。

でも裏を返せば、毎回、色んな特徴や環境、歴史を持つピアノと出会い、一体となって奏でることができる楽しみもありますし、そうやって自分もそのピアノを弾くことで、そのピアノを演奏したピアニストの1人として、歴史に刻まれる と考えると、ちょっと嬉しくなってきますね。

そもそも、ヨーロッパに比べ、湿度が非常に高い日本の気候や、住環境(石造りと木造との違い)により、ピアノの響きもヨーロッパとはかなり異なるようです。

それは、何となく昔から感じていました。何せ音が響かない。そして重い。

CDやホールで体感するあの軽やかで解放された艶のある立体的な音は何とか自分のピアノでも再現できないのかな…

と長年思い続け、自分なりに試行錯誤してきました。

そしてたどり着いたのが、ペダルは「いつ踏むか」ではなく「欲しい音にあわせて響きを足す」ということ。

そして、こちらの本を読んでいて、私の直感は間違っていなかったと感じました。

“「いつ踏むか」ではなく「どう踏むか」”
深く共感します!

もっと言うならば、「どう踏むか」の前に「何故踏むのか」
「何故」の根源は、音のイメージと感受性に帰属する。

だからこそ、

聴く力聴き取る力感じる力感じ取る力
を育てることが大事なのだと思います。

これって、ピアノに限らず、自分自身や対「人」、対「自然」、対「社会」でも同じなんですよね。

私はピアノは、

自分自身の縮図
人体の縮図
社会の縮図
宇宙原理の縮図

だと考えています。

身近で把握しコントロールできるところから始めて、次第に視野を拡げて世界を観ていく。

あるいは、

宇宙という視野からどんどん範囲を絞って身近なものに落とし込んでいく

こうすることで、今までとは違った新しい観点で物事を考え、見つめ直すことができます。

ペダルも、
これまで教わった常識を一旦脇に置いて、自分の中にあるイメージを聴き取って踏むという方法にシフトしてから、

わたし、こういう音をずっと再現したかったの‼︎

と魂から有頂天になる表現ができるようになりました。この体験をひとりでも多くの生徒さんと共有していきたいですね。

話が脱線しましたが。

要は、いつも鳴らしている響きを全ての会場、全てのピアノで再現できればいいわけです。
まさしく「耳で踏むペダル」
だから、「いつ踏むか」ではなく「どう踏むか」が重要になるんですね。

この本では、グランドピアノにはペダルは3つついていますが、一番左のソフトペダルについての記述が無いのが残念です。

ソフトペダルも、もっと効果的に使い倒してみたいのが本音です。
この話はまた今度。

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2021.1.9

奏法について, レッスン, ペダリング